ラミレスDeNAの最強2番を担う梶谷隆幸外野手(27)が、オフのトレーニングで昨季から約10キロ増の88.5キロへの増量に成功した。「シーズン中に体重が減ってしまうので、開幕戦を90キロで迎えたい」との考えで、キャンプ中も増量に励む。

 ラミレス監督から「攻撃的2番」に指名されている梶谷は、2014年に盗塁王に輝いた足の復活が期待されている。周囲からは「増量でスピードが落ちるんじゃないか?」と心配されているが、そんな声に真っ向から反論する。

「体重を増やすとスピードが落ちるという人がいるけど、それは実際にトレーニングをやったことがない人の意見。陸上の短距離選手だって自分より体重はある。筋肉量を増やしているので、瞬発力も増してスピードは、むしろ上がっている」

 体重を維持するための努力も欠かさない。大好きなビールの飲む量を昨季から意図的に減らしてきたが「食事が進まなくなる」との理由で、ほとんど飲まなくなった。一方で、厳しい練習をこなしながら1日5食を維持。間食には、どら焼きを頬張るなど、体重増に余念がない。トレーナーの指示に従ってプロテインなどの栄養補助食品も摂取しており「パワーがついた」と増量効果を実感している。

 陸上界で世界最速を誇るウサイン・ボルト(29=ジャマイカ)は194センチ、94キロの体軀を生かして100メートルと200メートルの世界記録を打ちたてた。ビルドアップに成功した梶谷も、瞬発力を生かしてグラウンドを駆け回る。