中日・亀沢恭平内野手(27)が打撃フォームを改造、これまでの“ゴロ打法”を捨ててニュースタイルで今季に臨もうとしている。「去年まではフライを上げないように(インパクトの瞬間に両)手首を返して(下方向へ)スピンをかけてきたけど、今は手首を返さずにそのまま振り切っている」

 左打者の亀沢は、育成選手だったソフトバンク時代(2012年から14年まで)に快足を生かして内野安打を量産するため、右方向への引っ張りを禁止され、とにかく左方向へゴロを打つように指示された。中日移籍後の昨季からは自由に打てるようになり、右方向へ引っ張る打球も増えてきたが、基本は“ゴロ打法”。それを今季から完全に改めるというのだ。

「ショートの頭の上を抜けるはずの打球までがゴロになっていた。それに自分で気づいて変えようと思ったんです。飛距離を求めているわけじゃなく、率を上げるためです」。昨季は107試合に出場し、打率2割6分9厘、0本塁打、12打点、9盗塁。ベテラン・荒木との二塁レギュラー争いに勝利を収めるためにも、さらなる打率アップが必要と考えたわけだ。

 25日にナゴヤ球場の屋内練習場で行われた合同自主トレでのフリー打撃でも鋭いライナーを連発。“モデルチェンジ”は順調のようだが「このフォームにしてフライばかり上げてしまったら(谷繁)監督から怒られてしまうかもしれない。元に戻せ、というようなことにならないようにしないといけない」。亀沢は意気込んでいる。