江川氏に“現場復帰オファー”巨人内から待望論

2016年01月27日 06時00分

江川卓氏

 巨人OBで評論家の江川卓氏(60)が25日、ジャイアンツ球場に姿を見せた。この日の訪問は出演するスポーツ番組の取材のためだったが、同氏といえば昨秋に“次期監督候補”として一時、名前が浮上したことが記憶に新しい。結果的に監督就任は幻に終わったものの、球団内では理論派の同氏への評価は依然高く、今後は積極的な現場関与が期待されている。

 

 キャンプの荷出し作業でごった返していたジャイアンツ球場が、突然の大物OB来訪でさらに騒然となった。取材に応じた江川氏本人によれば、同球場を訪れたのは実に「18年ぶり」という。

 

 久々の訪問目的は、自身が出演するスポーツ番組の企画で岡本と対談するためだった。終了後、報道陣の取材に丁寧に応じた同氏は、2年目の大砲候補について「見ていると、構えがとてもいい子。剣道もそうだが、フォームや構えがすごく大事。やれといってもできるものではない。感性がいいからできるんだと思う」と絶賛すると「今日は彼がどういうスイングをしているか確認したが、金属から木のバットに変わって、変化しなきゃいけないと思ってやっているのでいい感じになっている」と分析。「村田ヘッドコーチとも話したが『成績が乗ってくれば使える』と言っていた。楽しみですね」と語った。

 

 助言も“理論派”らしいものだった。「独自の考え方が必要になる。ノーマルなことも学ばないといけない。ノーマルなことができないと特別なこともできない」とし「(歌舞伎でいう)『型破り』という言葉は『型』があって破っていくという意味。『形無し』という意味は『型がない』こと。もともと、彼(岡本)は基本を持っていると思う。それをどう変化させていくか。彼は明るいし、自分を持っていると思う。頑張ってほしいですね」とエールを送った。江川氏がジャイアンツ球場を訪れるのは異例のこと。それだけにこの日は岡本以外のナインもミーハーな視線を送って色めき立っていたが、実は球団も江川氏にはひそかに熱視線を送っている。

 

 昨秋、原前監督が退任した際には一部で次期監督の有力候補に浮上するも、球団は即座に江川氏への要請事実を否定した。だが、巨人が同氏を毛嫌いしていたわけではない。すでに後任候補として一本化していた由伸監督への誠意を示すためだっただけに、後日「江川さんには申し訳なかった」との声が漏れていた。

 

 もともと、球団内には評論家としての江川氏を高く評価する“ファン”が多くいる。当時のやりとりに引け目を感じているフロントからは「キャンプ視察も大歓迎だし、今後はどんどん現場へ顔を見せて、若い監督を助けていただきたい」との声も上がっていたが…。

 

 この日は現役選手の中に交じっても、変わらないスターのオーラを放っていた江川氏。古巣からの“現場復帰オファー”にはどう応えるか。