阪神の頼れるベテラン・福留孝介外野手(38)が24日、甲子園で自主トレを公開し、昨年と同じ目標である日本球界最年長となる首位打者取りを宣言した。

「プロに入ってからずっと何か一番上に立ちたいと思ってやってきている。ホームラン打者ではないんで、自分の中で何ができるかといえば率を残すことだ」。2週間にわたって行われたハワイ自主トレでは例年以上に下半身強化に努めてきた。3年契約の最終年となった昨年は140試合に出場し、打率こそ2割8分1厘ながらチーム2冠の20本塁打、76打点をマーク。持ち前の勝負強さを発揮した。レジェンド記録に再度挑むのも「個人の成績として納得していない。もっと上を目指せるように」との思いからだ。

 そんな福留に球団から異例の早期注文が舞い込んでいる。“代役4番の準備”だ。「福留にはキャンプから“今年は4番もあるぞ”との心積もりでやってほしい。現状では(来日3年目の)ゴメスの4番継続が本命だろうが、去年研究されてやり返せなかったことを考えれば不安点は多い。新外国人の(マット)ヘイグもいいから獲ったが、実際フタを開けてみないと何ともいえない。マートンがいなくなった今、好不調の波がなく、チームが困った時に結果を出してきた福留が頼りになる。監督が決めることだけど、早い時期から4番もあると思っておいた方がいい」(あるフロント幹部)

 何とも気の早い話だが、福留は昨年9月、不振のゴメスに代わり、移籍後初となる虎の4番に就き、15試合で打率3割3分9厘、1本塁打、7打点の成績を残した。そのキャリアを買われて「代役4番も」というわけだ。金本監督も「4番? 決めていない。いいヤツを使う」としており、福留がそこに割って入る可能性は十分。V奪回のキーマンはこの男になるかもしれない。