巨人キャンプ離脱第1号は「貧打解消のキーマン」か?

2016年01月21日 06時00分

ナインに親身な指導を行っている内田コーチ(右)

 巨人・高橋由伸監督(40)が2月1日から指揮官として初めて宮崎春季キャンプに臨む。キャンプを前にチームでは、就任1年目からのV奪回へ高いチーム目標値が設定された。特に内田順三打撃コーチ(68)は貧打解消のキーマンとなるが、周囲からはその名伯楽が“キャンプ離脱第1号”になってしまわないかと危惧されている。

 

 CS敗退で終戦となった昨季の屈辱をバネに、15日に開かれたスタッフミーティングではさまざまな目標が設定された。

 

 その中のひとつが「2割4分3厘」でリーグワーストとなったチーム打率で、今季は「2割6分~2割6分5厘」に引き上げることが確認された。当然、打力アップの手腕が期待されているのは現役時代の由伸監督も大打者に育て上げた内田コーチだ。すでに秋のキャンプでもナインに親身な指導を行っているが、もろ手を挙げて喜んでばかりもいられない。

 

 チーム関係者は「内田さんは腰の状態があまり良くないと聞いている。特に2月の宮崎は寒いし、寒さが影響しないとも言い切れない。選手を熱心に指導していただけるのはありがたいけど、内田さんの腰も心配。真っ先にキャンプ離脱なんてことになったら…」と複雑な表情で語る。

 

 実は内田コーチの腰の状態は球団も把握していて、二軍打撃コーチに就任した昨年は「あまりボールを投げないでください」とやんわりと“打撃投手禁止令”が出されていた。というのも、内田コーチは広島二軍監督時代をはじめ「(打者が)タイミングを取れているか、この子はバットの軌道が外回りしているなとか、センター方向から見るとよく分かる」と正面から投げることを“身上”としてきたからだ。

 

 しかし、何とかしたい思いは誰にも止められなかった。パンクを心配する球団の思いとは裏腹に、秋のキャンプでも時折、選手を「ちょっとやるぞ」と呼び止め、こっそりと打撃投手役を買って出ることもあった。もちろん選手にとっては貴重な時間で、あるナインも「個別練習の最後に10球ぐらいでしたが、内田さんに投げてもらえるのはスペシャルな時間でした」と感謝しきりだった。

 

 内田コーチはチームの再建、かつての教え子でもある由伸監督を支える決意は固く「キャンプには万全の状態で臨むよ」と選手ばりの力強さで宣言。気持ちが先走り、今度こそ爆弾が暴発しなければいいのだが…。