DeNAの三浦大輔投手(42)が兼任コーチの立場を最大限に利用して、セ新人王の守護神・山崎康晃投手(23)を守っている。

 13日、三浦は神奈川県内で自主トレを公開し、恒例の山登りなどで汗を流した。今年は山崎康、三嶋一輝(25)、石田健大(22)が自主トレに参加。現役最年長となった三浦は「目標は優勝。最年長がついてまわると思うけど、気にせず2桁勝ちたい」と笑顔を見せた。一方、昨季37セーブを挙げた山崎康は「目標は50セーブ」と掲げ、岩瀬仁紀(中日)と藤川球児(阪神)が持つ46セーブの日本記録更新を誓った。

 そんな中で心配なのは山崎康の「2年目のジンクス」。新人王に輝くと、11月の「プレミア12」では侍ジャパンにも選ばれた。12月には米国・ロサンゼルスに語学留学。帰国後も授賞式やイベントで休めず、自主トレを開始したものの「下肢に疲れがある」(山崎康)と表情は冴えない。

 兼任コーチ3年目の三浦は「風呂に1時間入らせた」と、宿舎の大浴場に山崎康を“軟禁”。複数ある湯船に繰り返し入らせると、さらに朝風呂も厳命した。「朝は30分間入って、夜は食事の前に長く入ってます。これまでシャワーで済ませていたけど疲労が取れる」と、山崎康も効果を実感する。

 キャンプ前のスタッフ会議にも出席する三浦は「(山崎康は)強制的に休ませている。去年の疲れがあると思うし、状態は聞かれれば答える」とラミレス監督ら首脳陣に報告予定。キャンプでのスローペース調整なども臨機応変に対応する。

 選手会との規定でコーチはこの時期、選手を指導できないが、現役選手の立場で助言を送る三浦は別。山崎康の右腕にチーム成績がかかるだけに“兼任コーチ”のメリットは大きい。