阪神・掛布雅之二軍監督(60)が、将来の大砲候補のプロ3年目・横田慎太郎外野手(20)から“珍要求”を受けている。期待の逸材とはいえ、まだ一軍経験もない横田のミスタータイガースへのお願い。それは何と…。

 横田は2013年のドラフト会議で阪神に2位指名され、鹿児島実から入団した。甲子園には無縁だったが、高校通算29本塁打をマーク。父はロッテなどで活躍した横田真之氏で、高い身体能力から「糸井2世」と呼ばれた。

 まだ一軍経験がないため、期待のドラフト1位ルーキー・高山俊外野手(22=明大)に注目が集まっているが、掛布二軍監督は「昨年、流行語にもなったトリプルスリーをやれる身体能力を持っている。ぜひ、横田という名前を覚えておいてほしいですね」とテレビ出演など、あちこちの場で猛プッシュ。自らも徹底指導を行ってきた、かわいい愛弟子だ。

 掛布二軍監督の「売り込み」で、全国放送でも名前だけ先に“デビュー”した横田は「期待してもらっている。3年目なので結果を残さないといけない」と感謝しきり。その上で師匠に“珍要求”。「掛布さんもお酒に詳しいので、僕が(一軍で)活躍できたら2人で飲みに行きたいです。そういうお酒の話もできたらいい。(掛布二軍監督から)誘ってもらえるように頑張りたい」。師匠とはいえ、ミスタータイガースに2人だけの“サシ飲み”をお願いした。

 付き合い下手が多くなったといわれる今どきの若手選手では珍しい話。掛布二軍監督は現役時代から大の酒好きで、昨年6月に20歳になった横田も鹿児島出身らしく、入手困難で知られる焼酎の“幻の3M”「魔王」「森伊蔵」「村尾」を「飲んだことありますよ。おいしくて大好きです!」と酒には目がない。11日の成人の日には「お酒に強くなりたいです。強いほうが、かっこいいと思う」と発言したほどだが、それにしても大胆な要望だ。

 夢の“サシ飲み”を実現させるためにも「(周囲の)期待を裏切らないよう、結果を出せるように必死で頑張りたい」という横田。弟子からの酒の誘いは、師匠にとってもうれしくないはずはない。今春キャンプでも熱烈指導する掛布二軍監督の、いい発奮材料になりそうだ。