昨季10勝4敗とブレークした中日・若松駿太投手(20)が、プロ4年目のさらなる進化を目指し、自身の代名詞ともなっているチェンジアップを改良する。若松のチェンジアップは、シンカー系に沈んでカウントを取る球と、真っすぐに落ちて空振りを狙う球の2種類。改良を加えるのは前者で「球速を5キロぐらい速くしたい」という。

 理由は球数を減らすためで「カウント球を投げるときは空振りしてほしくない。打ち損じてほしいと思って投げている」。実際には打者のタイミングが合わず、空振りするケースが多い。結果、球数が増えてしまい、イニングの中盤で降板になることも多かった。そこでスピードを直球に近づけ、少しでも打ち損じを増やそうというわけだ。

 そんな若松にはチーム内から不安の声も聞かれる。「球界では2年目のジンクスという言葉がある。あれは相手が研究してくることもあるけれど、自身が勝手にいろいろと変えてしまい、おかしくなってしまうところもあるんだ。持ち味を忘れてしまうんだよ。若松はセンスがいいから大丈夫だとは思うけど…」と、球団幹部の一人は心配げだ。

 昨季は福谷、又吉らリリーフ投手が2年目のジンクスに苦しんだ中日。それだけに、若松の今後が余計に気がかりのようだが、果たして…。