元DeNAの中村紀洋(42)が「名球会ベースボールフェスティバル2016」(11日、ヤフオクドーム)のホームラン競争で貫禄を見せつけた。

 この日は名球会イベントに合わせて、シーズンオフのため撤去されているホームランテラスの位置に、高さが低い特設フェンスが設置された。そんな中、堂々のスタンドインを含む2発の本塁打を放った中村は「緊張しました。1年ぶりにバットを振ったので当たるか心配でした。(スタンドインは)まだパワーがありますね。もうちょっと打ちたかったが、これだけで勘弁してください」とニッコリだ。

 その後の試合では快音こそ聞こえなかったが、最終回には二死満塁のピンチを招いた東尾修氏をリリーフして登板。満塁男・駒田徳広氏を左飛に打ち取り、セーブを記録した。

 去就に関しては「生涯現役」であることは不変としながらも、現状は丸1年以上、所属先なしで浪人の立場となっている。NPB12球団からの声を待ち続けることに関しては「どうなんですかね。かからないでしょう」。

 現在は、兵庫・西宮市内で、少年少女らを対象とした野球教室「N’s Method」を開校し、後進の育成を図っている。「こういう(名球会での)企画が何回もあれば野球界が盛り上がる。サッカーの勢力が増えてきているけど、野球の面白さを伝えられるような働きが名球会でできたら」と野球のさらなる発展を祈っていた。