世界の王が絶賛した怪物・清宮の体格と潜在能力

2016年01月09日 10時00分

笑顔で練習する清宮(左)

 新怪物に世界の王が驚いた。昨夏の甲子園で4強入りした早実の練習場「王貞治記念グラウンド」の人工芝工事竣工式が7日に東京都八王子市内で行われ、OBのソフトバンク王貞治球団会長(75)らが出席した。スーパー1年生の清宮幸太郎内野手と初対面した王会長はずばぬけた体格と素材の良さに感嘆。将来性に太鼓判を押した。2015年に衝撃の甲子園デビューを果たした清宮。16年はどうなる――。

 練習場は近隣への土ぼこりと冬の霜対策として、全面土だったグラウンドの外野部分を人工芝に改修。マウンド付近には甲子園球場と同じ土も導入し、昨年12月に完成した。王会長は「選手は今まで以上に張り切ってくれるのでは」と後輩ナインにエールを送った。しかし、その中で最も注目しているのは清宮だ。

 王会長はその体格のよさに「初めて会いましたけど、大きいですね。(高校時代の)僕とでは大人と子供みたいな感じ」と目を白黒させた。

 学校の方針で清宮が取材対応することはなかったが、王会長は自身の後継者とも言われる大砲について問われると「プレーはテレビ越しにしか見てないが、非常に柔らかい印象がある。バッターは受け身でしょ。ピッチャーがいろいろ投げてきた球を打たなきゃいけないんで、一番重要なのは柔軟性。天性のものを持っているので、プレッシャーをかけるつもりはないが大いに期待したい」と舌も滑らかになった。

 清宮にとって今年は成長と真価が問われる大事な1年だ。昨年は1年生ながら話題の中心だった。夏の西東京大会では6試合全てで安打を放ち、20打数10安打、打率5割で10打点。早実の5年ぶり甲子園出場の原動力となった。

 夏の甲子園では準決勝で敗退したものの、清宮フィーバーはすさまじかった。1年生初の2試合連続アーチを叩き込むなど5試合で19打数9安打、打率4割7分4厘、2本塁打、8打点と大暴れした。変化球も直球も簡単に打ち返した。

 そして1年生では異例の高校日本代表に選出された。ここでも怪物ぶりを発揮。木製バットを苦にしなかった。

 8月26日の大学代表との壮行試合では圧巻の打撃を披露。初回二死三塁で今年のドラフトの最大の目玉、創価大・田中正義と対戦。150キロ台の直球に臆することなく挑み、3球目の148キロの直球を中前に運んだ。田中も「勢いを感じた」と舌を巻く素晴らしい適時打だった。

 しかし、ここから上昇ムードが一転する。オコエ(関東第一)、平沢(仙台育英)らの3年生を押しのけて4番で起用されたU―18W杯では高校初のスランプに。重圧を感じたようで自分のスイングができずに打率2割2分2厘、0本塁打、2打点。チームは世界一を逃し、「足を引っ張ってしまった。こんな思いはしたくない」と唇をかんだ。

 復活を誓った秋季高校野球東京都大会では、清宮自身は15打数8安打、打率5割3分3厘、4本塁打、12打点と打ちまくったが、早実は2回戦で敗れ、センバツは絶望。5季連続甲子園の夢は砕けた。

 その清宮の今年の最初の目標は夏の甲子園出場。挫折を味わって迎えたこの冬にどこまで成長できるか。年末の鴨川合宿では徹底してバットを振り抜いた。今後も一切、妥協はしない。王会長は「将来的に大きく飛躍する可能性がある」と期待している。春季大会でひと回り大きくなった清宮を見ることができるだろう。