広島巻き返しの切り札堂林 絞って追いこんで鍛え上げろ!!

2015年12月30日 16時00分

堂林が一本立ちした時こそカープは生まれ変わることができる

【大下剛史・熱血球論:年末集中連載(2)】今季の広島が4位に沈んだ要因として、丸と菊池の不振が挙げられる。昨季は打率3割1分でベストナインにも選ばれた丸は2割4分9厘と数字を落とし、菊池も3割2分5厘から2割5分4厘と精彩を欠いた。本人に問題があったことはもちろん、チームとして、球団として甘やかした面もあったのではないか。
 
 どちらもレギュラーとして定着したのは2013年のこと。14年の活躍に目を見張るものがあったのは事実だが、何年も安定した成績を残しているわけではない。プロ野球は興行であり、人気を無視できない面があるとはいえ、2人を一人前扱いするのが早過ぎたということだ。現場を預かる首脳陣ばかりでなく、球団フロントも反省すべき点だろう。
 
 このオフに広島は前中日のルナを獲得した。三塁手の固定は懸案事項だったし、いい補強をしたと思う。しかし、ルナは左ヒザや右ヒジに不安を抱えており、万全の状態で出場できるのは100試合程度とみたほうがいい。143試合を戦い抜くには三塁手のバックアップが不可欠。うってつけの人材は堂林を置いてほかにはいない。
 
 何よりの魅力は長打力だ。しかも右方向に大きいのを打てる。期待されながら早6年。なかなか殻を破れずにいるが、来季はラストチャンスといっていい。首脳陣も強化指定選手として、徹底的に鍛え上げるべきだ。
 
 選手強化に関して、必ずしも平等である必要はない。捕手から三塁手へと転向した江藤にしても新井にしてもそう。若いころに追い込んで追い込んで鍛えた。涙を流していたこともあったが、2人は最後まで食らいついてきた。最近では敬遠されがちなやり方かもしれないが、選手というものは必ずやグラウンドで結果を出してくれる。
 
 子を持つ父となったことで、責任感も以前とは違う。堂林に一本立ちの兆しが見えた時、広島は必ずや戦う集団となっているはずだ。 (本紙専属評論家)