日本ハム・斎藤佑樹投手（２７）が、今度こそ“口だけ番長”を卒業する。

　今季、先発と中継ぎの１２合で１勝３敗、防御率５・７４と、またも結果を出せなかった斎藤。右肩痛を発症した一昨年からの３年間は計１９試合（７２回１／３）でわずか３勝５敗、防御率５・８５と不遇が続いている。

　斎藤は「毎年そうですけど、野球ができる喜びを感じながら、応援してくれるファンの方のために数字として分かるような結果を残したい」と、更改時にプロ６年目となる来季のリベンジを誓った。そもそも１年目の６勝（６敗）がキャリアハイで、プロの世界ではまだ何も成し遂げていない右腕が「今年こそ」と言ったところで「またか？」というのが世間の通り相場だろう。だが、本人には例年と違う手応えがあるようだ。

　斎藤は言う。「すごく感覚的なことなんですけど（秋季キャンプで）低めの今まで投げられていなかったところに、ボールが行き始めた。それは肩の機能性の問題もあると思うんですけど、これをシーズンでもできるようにキープしたい」。ゴロで打ち取る斎藤にとって生命線となる球の強さと精度が上がってきたのであれば心強い。

　加えてソフトバンクから４年ぶりに吉井投手コーチが日本ハムに復帰することもプラス材料だ。斎藤は「吉井さんは芯がブレない。シーズンを通して選手のことを考えてくれる方なので、僕もすごく信頼していますし、うれしい。いろいろ話を聞いて自分がよくなるためにたくさんお願いをしたい」と気心が知れた理解者の復帰を喜んでいる。

「なんとしても結果を残したい」と力を込める斎藤。これで結果を出せなければ、もう後はなくなる。