西武から巨人にFA移籍した脇谷亮太内野手(34)と片岡治大内野手(32)が10日、ジャイアンツ球場でチームメートとして初対面を果たした。

 因縁の2人がついに顔を合わせた。

 2013年オフ、片岡の巨人FA移籍に伴う人的補償として西武に渡った脇谷。その脇谷が自らの意思で3シーズンぶりに古巣復帰した。

 脇谷の西武移籍は制度上のこととはいえ、わだかまりがあっても不思議ではない。ロッカールームで片岡と言葉を交わした脇谷は「お互い頑張ろうと。ボクは変な意識はない。向こうにそういう気持ちがあるなら、早いうちに取り除いてほしい」と話した。

 一方、片岡の胸中はやはり複雑だった。自身の巨人入りでチームを離れる形になってしまい「申し訳ないというか、罪悪感というか…。申し訳ない気持ちがあったので(話ができて)うれしかった」。少しはモヤモヤが晴れたようだ。

 お互いにすっかり友好ムードを漂わせたが、グラウンドとなれば話は別だ。二塁のレギュラーを争うライバル同士で、まして球団は前ロッテのクルーズの獲得に乗り出している。

 脇谷が「全員が競争」と言えば、片岡も「勝負の世界」。顔を引き締め、球場を後にした。