8日の契約更改交渉で2300万円増の7000万円の提示を保留した中日・平田良介外野手(27)は、一夜明けた9日、中日OBの山崎武司氏(評論家)が主催する「がんばろう東北! 東日本大震災復興支援 山崎武司チャリティーゴルフコンペ2015」に参加。ラウンド中は澄み切った空に負けないくらいの笑顔を見せた。しかし、契約更改の話になると一転、曇り顔だ。

 契約交渉の席で西山球団代表から打率(2割8分3厘)、本塁打(13)、打点(53)の部分が年俸アップのネックになったと説明されたことに、どうしても納得できない様子。「ある年は成績よりも出場試合数(が少ない)と言われたり、別のある年は打率がどうこうとか言われた。査定方法が毎回違うのは問題。その年の悪いところを見られている感じということか? はい…、そうですね」と嘆いた。

 今年プロ初勝利を含む10勝を挙げた若松が550万円から一気に3050万円アップの3600万円になったことも例に挙げ、選手によって年俸の上昇率に偏りがあるとも感じているという。交渉では、年俸が上がらないのなら出来高での考慮を要望したが、けんもほろろだったそうで「インセンティブがあればハンコを押そうと思ったけど…。納得のいく説明が欲しい」と訴えた。

 順調なら来季にFA権を取得するが、それを交渉の材料に使うつもりはなく、年俸調停も今のところ考えていない。とにかく、平田は「(初受賞した)ベストナインと期待料込みで、これは少ないと言うしかない」と寂しい気持ちでいっぱい。もっとも、球団側も現時点では条件を見直すつもりはない。第2回交渉は年内に予定されているが、このままでは長期化は必至だ。