中日・平田良介外野手(27)が8日、名古屋市内の球団事務所で契約更改交渉に臨んだが、年俸4700万円からの微増の球団提示に納得せず、チームで初の保留者となった。「自分の希望している金額に届いていなかったので保留させていただきました。年を越してもいいと思います」と徹底抗戦を宣言した。

 昨オフに続く2年連続の保留だが、平田は「去年とは意味が違っている」という。「もちろん自分の給料が上がるのはうれしい。でもそれよりもチームの状態は(アマ選手が)喜んで入ってもらえる状況じゃないのかな、と。大学、高校生、社会人の選手はプロでビッグマネーをつかみたいと思う。もっと給料が上がるチームに来たがるんじゃないか」と話した。

 実は平田はプレミア12に出場した際、他の選手から“ある事実”を突きつけられている。「侍ジャパン大学代表がドラフト前に中日を除いた『11球団OK』『俺もそう』などとLINEで連絡を取り合っているという話を聞いたそうです」(チーム関係者)

 落合GMが就任してから中日の契約更改は新人だろうが誰だろうが容赦なし。減額制限いっぱいも当たり前のシビアな査定も珍しくない。しかも平田が「保留は認められている。契約(金額)発表の場ではない。契約更改ですから」と皮肉ったように、提示された金額は絶対に変わらず、交渉の余地はまるでない。そうした球団の姿勢がアマ球界に知られることになり、中日を敬遠するムードが出てきたと考えている。

「平田は中日の不人気ぶりに『それはまずいでしょ。どうやったら人気が出るんですかね』と真剣に考えていた」(同関係者)。キャプテンに就任したばかりの平田。今回の保留は彼なりのチーム改革でもあるようだ。(金額は推定)