阪神正捕手育成へ引退・藤井氏が“緊急講演会”も

2015年12月04日 10時00分

 阪神・金本知憲監督(47)が課題の正捕手育成に躍起になっている。「100試合以上任せられるキャッチャーをつくりたい」と宣言しているが、簡単な作業でないことは確か。そこでチーム内では、今季限りで引退し、フロント入りした元正捕手・藤井彰人氏(39)による“緊急講演会”が検討されている。

 

 V逸した今季も阪神は正捕手を固定できなかった。最多で先発マスクをかぶったのがベテランの鶴岡で57試合。そこに今季限りで引退した藤井が50試合、梅野が35試合、小宮山が1試合と続いた。そんな現状を受けて金本監督は「年間50試合出ているくらいじゃキャッチャーは育たない。中途半端になる」と話し、100試合以上に出場する正捕手育成を目指すことを宣言。その有力候補はルーキーイヤーから一軍出場を続ける梅野。さらに鶴岡、小宮山ら。首脳陣は大穴候補として「小豆畑真也を何とかしたい。梅野の対抗馬になれる」と一軍未出場の来季4年目の27歳の名前も挙げる。まさに誰が正捕手になるか分からない混沌とした状態だ。

 

 チームの浮沈を握る正捕手争い。そんな中で期待されているのが「男前」の愛称で人気者となりながらも引退し、フロント入りした藤井氏による「緊急講演会」の実施だ。ある球団関係者は「今までなら藤井はライバルでもある同僚の捕手に手の内を明かすようなことはしなかっただろうが、引退したことで今後は関係ないからね」と後輩捕手への講師役をお願いしたいという。

 

 新生・金本阪神には2003、05年V戦士の矢野作戦兼バッテリーコーチが加入。これに藤井氏まで協力すれば鬼に金棒だが、狙いはもう一つある。今季9勝に終わった“暴れ馬”ランディ・メッセンジャー投手(34)の操縦法だ。「藤井にメッセ操縦の秘訣を捕手に話してもらう機会を作りたい。それがチームの勝利にもつながる。メッセは好調な時はいいけど、調子を崩すとメンタル的に不安定になる。その操縦は藤井がずばぬけてうまかった。褒めてすかして突き放して、いろんな手を使って操縦していた。あの代役はなかなか見つからない。今後はその(藤井の)代役もつくらないといけない」(あるコーチ)

 

 今季のメッセンジャーは開幕当初、不振続きでイライラ病を発症。4月22日のDeNA戦では打席で無気力な姿をさらすなどして周囲を困惑させた。その助っ人右腕は来季残留も決定的。「藤井講師」で捕手陣は“お勉強”することが一番というわけ。来シーズンに入れば藤井氏はBC福井のバッテリーコーチ派遣が決まっているだけに実施は来春キャンプ中が濃厚だ。