19日に発売された中日の「ドラゴンズカレンダー 2016」。ファンにはおなじみのカレンダーだが、実は選手たちもその中身を毎年、注目している。

 中日のカレンダーは、どの月にどの選手を起用するかなどを球団フロントのトップが決める。さらに最終的にはその案を総帥である白井オーナーに提出して、そこでOKが出て初めて決定となり「過去にはオーナーから『この選手はこの月から外して別の選手にしろ』とか注文が出て急きょ変更になることもあった」(球団関係者)。つまり中日のカレンダーは球団の基本指針を示すものにもなっているからだ。

「球団が考える中心選手はその月で単独で写る。開幕したばかりの4月は特に球団が中心として力を入れている選手」(同関係者)。16年のカレンダーで単独の選手は大野と平田の2人。大野は4月(平田は5月)なので球団が最も中心と考えている選手だということが分かるが、そんな来年のカレンダーで、ある“異変”がチーム内で話題になっている。

「1月から12月までに外国人選手が1人も載っていないんです。こんなことはここ数年なかったこと」(チーム関係者)。残留が決まっているエルナンデス、バルデス、ナニータ、ネイラーの4人の外国人選手がどこにもなし。そのことで「これまでのウチは外国人野手に頼ることが多かったけど、これからはなるべく日本人選手を使えというオーナーからのメッセージじゃないか」との声が出ているのだ。

 これには若手ナインも「もしもそうなら、ありがたいですね」と大張り切り。カレンダーが思わぬ効果をもたらしている。