3年連続Bクラスに沈んだ中日の契約更改交渉は、11日で“3日目”を終えた。落合博満GM(61)が今年から同席しないことになり、その査定がどうなるか注目された中、ここまで計20選手すべてが一発サイン。無風のように見えるが、チーム内ではこれまでと変わらない“オレ流えこひいき”が物議を醸している。

“1日目”の6日の交渉で先陣を切った工藤は、今季13試合の出場で1安打、0打点、0本塁打の成績だったにもかかわらず、現状維持の1500万円。この日(11日)は昨オフにオリックスを戦力外になり、トライアウトを経て入団した八木が契約交渉に臨み、14試合に登板し、4勝6敗、防御率3.92の成績ながら800万円増の2000万円となったが、その一方で、ルーキーの浜田智と井領がいずれも1000万円から750万円、2年目の阿知羅が675万円から507万円と、減額制限いっぱいの25%減となる選手も続出するなど超シビアな査定も健在。

 これに「工藤と八木は落合GMがトライアウトで見初めた選手だからね。これだけ選手によって査定が違えば、ひいきしていると思われても仕方がない」とチーム関係者。選手の一人も「結局、交渉にGMがいてもいなくても、GMに気に入られているかどうかで決まってしまっているようなもの。査定を握っているのはGMで単に交渉の場にいないだけ」とプリプリだ。

 別の関係者は「現状維持だった工藤と同じような成績の選手は他にもいる。それも現状維持にしないと説明がつかないと、みんな言ってるよ」ともいう。不満は募るばかりのようだ。

(金額は推定)