日本ハムは9日、新千歳空港国内線ターミナルビル2階センタープラザに掲出していたつり下げバナー4枚の全撤去を決定したと発表した。

 4枚あるバナーのうち1枚に「北海道は、開拓者の大地だ。」との文言を使っていたが、公益社団法人北海道アイヌ協会側から、先住民族の権利を害し不適切な表現との指摘を受けていた。

 日本ハムは以下のようなコメントを発表した。

「プロ野球界において常に先進的な取り組みをし、新たな領域を切り拓くチームであり続ける意図をこのフレーズに込め、バナーを作成しました。しかしながら、アイヌ民族の皆様に対して配慮に欠けたことはお詫びすべきとの理由から、可及的速やかに取り下げる判断に至りました。

 当社はアイヌ文化の保存・伝承および発展に寄与したいとの思いから、2013年に産学官連携のもと実施された『イランカラプテ』キャンペーンで栗山英樹監督がイメージ動画に出演し、白老町応援大使の稲葉篤紀選手(当時)らがアイヌ民族博物館を訪問して体験学習を受けたほか、2014年チームスローガン(トゥミコロクル)には12球団で初めてアイヌ語を採用してまいりました。今後も歴史認識を深め、敬意をもって発展的な関係構築に努めてまいる所存です」

 なお、6月25日から掲出してきたバナーは4枚に統一のメッセージ性を持たせてきたため、9日中に全て撤去し、今後デザインを変えて再掲出する予定だという。