【プレミア12・1次ラウンド:日本5―0韓国(8日、札幌ドーム)】中日・平田良介外野手(27)がラッキーボーイとなった。「8番・右翼」でスタメン出場し、先制打や貴重な追加点を挙げるなど4打数2安打2打点の大活躍。「いい形で初戦を勝てたので、このまま波に乗って次もチームの勝ちに貢献したい」と声を弾ませた。

 0―0の2回無死一、二塁の好機で回ってきた第1打席では三塁線へのボテボテの打球がベースを直撃。ファウルゾーンにボールが転々とする間に二走・中田が一気に生還し、何ともラッキーな1点を先制した。

 2点リードした5回二死一、二塁の第3打席では右前へ適時打を放ち、1点を追加。「(第2打席の二死満塁で三振を喫して)失敗したその後だったので、絶対に打てると言い聞かせて打席に入った」と、してやったりの表情を見せた。

 この日は平田と同じ大阪桐蔭出身で4年先輩の西武・中村剛と、2年後輩の日本ハム・中田も揃って2安打。大阪桐蔭トリオが侍ジャパンでいきなり躍動したが、平田にとってはこの両者に負けられない思いがあった。

 この日、4番に入った中村剛はもちろん、中田も自身のチームでは不動の4番を張っているが、平田が今季4番を務めたのは7月後半からで前半戦は主に3番だった。

 中日関係者は「昨季の平田は開幕4番を任されたのに途中で続かなかったし、昨オフは谷繁監督から太りすぎなどで二軍キャンプへ送られ、年明けからつまずいたからね。何としても今オフは日本代表で大阪桐蔭の先輩後輩を上回る活躍を見せようと躍起になっているはず」と指摘。侍代表で中日の同僚・大野も「来季こそ真の4番になってやろうと両方の監督(小久保代表監督と谷繁中日監督)にアピールするために燃えている」と証言する。

「(今季の)シーズンでの成績に納得していないから、来季に向けて(プレミア12で)頑張りたい」と腕をぶす平田から目が離せない。