ロッテ5位指名の原嵩(はら・しゅう=17)が2日、専大松戸高(千葉)で指名あいさつを受けた。

 原は「涌井さんのような低めのコントロール、変化球のキレのあるピッチャーになりたい」と、高校がある千葉県松戸市出身でロッテの先輩となる涌井を目標に掲げた。

 今夏出場した甲子園では、球審から投球フォームが2段モーションだとの注意を受け、その後崩れて初戦敗退。悔し涙をのんだ。ロッテ・永野チーフスカウトは「現時点で(フォームは)問題ないと判断している」としたが、プロで迷惑をかけることがないようにフォームを改良中だという。

「監督からも言われていたし、注意を受けた場合のフォームも準備していた。動揺してしまったのは自分の弱さ。ああいう場面でも崩れない投手になりたい」と原。目標とするエース・涌井の強靱な精神力は格好のお手本となる。

 昨夏の千葉大会直前、最愛の母・昭子さんが腎臓がんのため、50歳の若さで他界。生前、昭子さんと約束した甲子園出場とプロ入りの夢を果たした。

「3年生のときが一番つらかった。つらい分、いい思い出もたくさんあった。(ドラフトの日は)帰ってすぐに仏壇に報告しました」という原は天国から見守る母に、プロでの活躍を誓った。