中日の落合博満GM(61)主導で行われてきた“厳冬更改”に大異変だ。一昨年オフは減額制限を超える大幅減俸が相次いで井端が退団するなど年俸総額約8億円をコストカットし、昨オフは大島、平田と2人の保留者を出しながらも2回目以降の契約更改交渉に同席せずに一切の上積みを許さなかった落合GMが、今オフは最初から交渉の場に欠席することが分かった。

 その理由について2年前に就任した西山球団代表は「これまでは私がチームの全部を分かっているわけではなかったから(GMに)いてもらったところもある。きちんと勉強させてもらった。私の名前で契約しているわけだから、基本的に私一人でやろうと思っている」と説明したが、ナインの反応は様々だ。

「これまで通り交渉しても年俸が1円も上がらないのならGMにいてほしい気持ちはある。GMが自分をどういう目で見ていて、どうすればいいかなどの意見を聞ける1年に1回だけの貴重な場なのに不在ではGMが何を考えているのか、まるで分からなくなってしまう」とぼやく選手がいれば「査定通りに評価してもらえるなら、いてもいなくてもどっちでもいいです」と無関心な選手も。

 さらには「正直、これまではGMに気に入られているか、そうでないかで、お手盛りがあったり、下げられたり、不公平な部分があったので、いないのはプラス」と言い切る選手や「これまでGMにビビってしまって言いたいことが何も言えなかったところがあったので、今年は納得がいかなければとことんやりますよ」と銭闘モードを宣言する選手もいる。契約交渉に落合GM不在の余波は、どんどん広がりそうだ。