中日ナインが、巨人・井端内野守備走塁コーチ誕生にショックを受けている。28日のジャイアンツ球場で始動した由伸ジャイアンツ。「これで完全に巨人の人になってしまったような気がして悲しい」とある選手が言えば、別の選手も「卓越した守備理論を持つ井端さんからその極意を聞いてみたかったのに…」と嘆く。

 井端は1997年のドラフト会議で中日に5位指名を受け、亜大から入団。ゴールデングラブ賞を7度も受賞するなど球界を代表する遊撃手となった。二遊間を組んだ荒木との「アライバ」のニックネームで一時代を築いたが、打率2割3分6厘、1本塁打、18打点に終わった2013年のオフに大幅減俸提示を受け、交渉決裂で退団し、巨人入り。そして、今季限りで現役を引退し、高橋由伸新監督をコーチとして支えることに。引退しても巨人のコーチとならなければ、解説者の立場で、中日ナインもいろいろ指導してもらえる機会があっただけに、とにかく「寂しい」という。

「ウチを出て行くきっかけとなった落合GMがいる間は、ウチに戻ってくることはないのは分かっていたけど、巨人でコーチにまでなられるとねぇ…。井端はいい指導者になると思う。どうしようもなかったとはいえ…」と中日関係者も話す。何ともいえないムードだ。