阪神・金本知憲新監督(47)が23日、今季リーグワースト13敗(11勝)に終わった“前エース”能見篤史投手(36)に檄を飛ばした。
 
 1位指名の明大・高山俊をくじで引き当てたドラフト会議から一夜明けたこの日、新指揮官はベテランの域に入った能見に「工藤さん(現ソフトバンク監督)を目指せと言った。下柳にはいつでもなれるってな」。その上で「打者は強く振る。投手は速球にこだわる。まずはそこから。その上でもう限界だ、となれば、そこで初めてテクニックに走ればいい。テクニックはいつでもできる」と“老け込み禁止”を厳命した。
 
 来年で37歳になる左腕だが、新指揮官はまだまだできると踏んでいる。ソフトバンクの工藤監督は息の長い左腕として通算224勝した実績を持つ。それに続け、というわけだ。名指しされた能見も「選手としてそう言ってもらい、ありがたい。こっちもその気持ちでやる。もともと真っすぐにはこだわってキャンプでもずっと投げてきた。(足りなかった)イニング数もしっかり期待に応えたいと思う」と話した。
 
 金本新監督はキャプテンを務めながら結果がいまひとつだった鳥谷敬内野手(34)にも「すべてが物足りなさ過ぎる」と断罪して奮起を促したばかり。今回は過去に開幕投手を務めた能見にも檄を飛ばした。これもチーム再建の一つなのだ。