【ドラフト1位の素顔】ソフトバンク・高橋純平投手(18=県岐阜商)

 最速152キロを誇る高校生ナンバーワン右腕には、50歳で現役を引退した中日・山本昌超えの野望がある。レジェンド左腕の持つ数々の最年長記録を意識して「それを塗り替えられたらな、と思うし、50歳どころか死ぬまで野球をやっていたい」と意気込んでいる。

 そのためのバックアップも万全だ。薬剤師・理学療法士である父の康二さん(57)は薬局を経営。母の奈穂子さん(50)は理学療法士の免許を持ち、康二さんの兄で整形外科医の啓一さん(58)が開業する病院に勤務している。今夏、高橋は左太ももの故障で甲子園に出場できなかったが、周囲の助けでU―18W杯メンバーに選出されるまでに回復して好投。プロ側の高評価は揺らぐことはなく、1位指名をつかんだ。

 食事面でも「肉食中心はよくないと思って、小さいころから野菜7、肉3の割合で料理をつくってきました」と奈穂子さん。ピーマン、トマトなど好き嫌いが多い高橋に、ホウレンソウや小松菜、かぼちゃなど料理を工夫しながら緑黄色野菜を食べさせてきたそうで「プロに入ったからには1年でも息の長いプロ野球選手になってほしい。今後もできることはサポートしていきたい」と話した。

「小さいころから夢だったプロ野球のスタートラインに立ててうれしいです」と高橋。第2の山本昌への挑戦も始まる。