ソフトバンクの柳田が、14日からのCSファイナルステージに間に合うことが確実となった。柳田は12日の紅白戦に「3番・DH」で先発出場。2打席凡退だったものの「(状態は)普通です。(打席に立てたのは)いいと思います」と淡々と話した。ただ、フリー打撃ではフルスイングで10発の柵越えを放つなど万全ぶりをアピール。工藤監督も「本人もだいぶいいという話をしていた。守備に関しては明日、球を追いかけてみて、確認はしたいなと思います」と慎重な姿勢を見せながらも、トリプルスリー男が間に合ったことにひと安心の様子だ。

 9月26日のロッテ戦(QVCマリン)で、相手先発のイ・デウンから死球を受け、左ヒザの骨挫傷を負った。そこからの8試合は代打での3打席のみ。4試合の紅白戦で実戦感覚を取り戻すはずが、1試合目の打撃練習中に首痛を発症。思い通りにはいかなかった。

 中堅での守備には不安を残しているが、DHでの出場に問題はなくなった。スタメンに不在だった8試合でチームが1勝7敗だったことを考えると、CS突破に向けて頼もしい存在が3番の定位置に帰ってくることとなる。

 レギュラーシーズンを圧勝で制し、ロッテとは貯金の数にして37も違う。ただ、短期決戦となれば不安材料がないわけではない。リーグ史上最速の9月17日にV決定。そこから今回のCSファイナルステージまでは1か月も空いた。優勝決定後は5勝11敗と負けが込んでいただけに、チーム内には「いくら何でも気持ち悪い」との声があるのも事実だ。

 また、この日の紅白戦は最後の実戦だったが、仮想スタメンを並べた紅組がスタンリッジと育成の坂田に5回を無安打に抑えられた。工藤監督は「投手がいいボールをコーナーに投げられていれば、そう打てるものではない。そこは気にしていない」と話したが、万が一にでも強力打線のエンジンのかかりが遅ければピンチに陥る可能性もある。

相手は日本ハムを撃破し、勢いに乗って福岡に乗り込んでくる。初戦でギャフンと言わせることが、日本シリーズへの近道となりそうだ。