ロッテが12球団唯一の「侍ゼロ」の屈辱をバネに大谷から白星をもぎ取った。


 初回に1点を失ったものの2回に今江の3点適時二塁打、3回にクルーズ、鈴木の連続適時打で大谷を3回途中KO。さらに清田が6回に2点適時打、8回にソロを放ち、試合を決めた。3打点の清田は「(CSは)6年間で3回経験している。(日本一になった)5年前も3位で今回も3位。楽しくやれている」と、5年前の下克上日本一の再現を狙っているというが、その一方で納得のいかないことがあった。


「ウチから『プレミア12』(11月8日開幕)の代表が1人も選ばれていない。中日の平田(2割8分3厘、13本塁打)よりウチの清田の方が打率(3割1分7厘)も本塁打(15本)も上。侍を12球団で盛り上げていこうという話じゃなかったのか?」とチーム関係者から疑問の声が出た。


 実際、3月の欧州代表戦は全12球団から選手が選ばれていた。「プレミア12」でも45人枠にはチームから清田のほか西野勇士投手(24)も残っていたが、西野は9月23日の楽天戦で左足甲を骨折。清田も今月2日、守備で右肩を痛めていた。だが侍関係者は「女性問題も影響した」と一部週刊誌で報じられた清田の女性問題も代表落ちの一因と説明した。


 それでもCSや日本シリーズで代表選手が負傷した場合の追加招集の可能性はある。下克上でロッテが日本一に輝けば代表ゼロはむしろ侍側の汚点となる。屈辱を晴らすためチームは一丸となっている。