ソフトバンクの柳田が6日、自身初タイトルとなる首位打者を確定させた。打率3割、30本塁打、30盗塁のトリプルスリーとのW達成は前人未到の快挙だ。9月26日のロッテ戦で死球を受けてからスタメンを外れ、代打での3打席でノーヒットだったが、クライマックスシリーズ(CS)に向けて万全の状態で臨むことを誓った。

 パ・リーグの全日程が終了し、柳田は打率3割6分3厘、34本塁打、99打点、32盗塁、出塁率4割6分9厘で初タイトルとなる首位打者と最高出塁率に輝いた。「取れると思ってなかった。自分には無理だなと思っていました。本当にビックリしています。あまり打率は意識せずに、いい打球を打ちたいなと思っていました。トリプルスリーは目標にしていたので、頑張ってよかったと思います」

 そんな柳田が14日からのCSファイナルステージに向けて“全開宣言”だ。9月26日のロッテ戦で左ヒザ裏に死球を受けてからラスト8試合でスタメンから外れていた。日本シリーズ進出をかけた戦いに向けて「最高のコンディションでCSを迎えたいと思います」と誓った。

 スタメンを外れてからは代打で3打席に立ったのみ。しかし、あくまで大事を取ってのもので、5日の楽天とのシーズン最終戦では3番・DHでの出場も予定されていた。最終的には工藤監督が、たとえ少しでも無理をするべきではないとの慎重な姿勢でストップをかけたが、スタメン復帰の準備は整っている。

 9月は打率3割9分5厘、6盗塁がともにリーグ1位で7本塁打、15打点の活躍で通算3度目の月間MVPに輝いた。パ・リーグの打者では1998年・イチロー(オリックス)以来の2か月連続受賞で「優勝に向けてラストスパートというところで、チームに貢献したいという気持ちがあった。そういうところで打てたのが良かった」。

 柳田がスタメンから外れた8試合は1勝7敗。負けられないCSでは完全復帰してチームをけん引する。