最後の最後まで“レジェンド左腕”中日・山本昌(50)は強運ぶりを発揮した!? 引退会見から一夜明けた1日、山本昌は「7日に決め打ちでやることになりました。(投げるのは)1人だと思います」と、現役最後の登板が7日の広島戦(マツダ)に決まったことを明かした。

 当初は1日からの広島2連戦で登板する予定だったが、1日の試合が降雨中止となり、その振替日の7日に変更。50歳まであと2日だった8月9日の今季初登板で負傷した左手人さし指は、いまだ完治には程遠い状態だけに、山本昌にとっては願ってもない恵みの雨となった。

 この状況にチーム内では「やっぱり、マサさんは持っている」と言われている。「(登板予定が)7日になったことで(コンディション面で)少しでも時間が稼げる。昌さんはできれば最後の試合で(打者1人でも)先発したいと思っていたし、7日だったら広島と阪神のクライマックスシリーズ進出争いの決着もついているだろうから、昌さんを先発させても失礼にならず、むしろ盛り上がるはず。本人が望んでいた、いい形になる可能性が高まったんだからね」とチーム関係者。友利投手コーチも「先発ワンポイントだよ」とニヤリだ。

「全力で投げられるかは分からないけど、少し楽しめるかな。1球でもいいので完了して終わりたい」と山本昌。プロ野球史上初の50歳登板で、レジェンド左腕は「指や腕よ、折れよ」とばかりに死ぬ気で一死を奪い、自ら引退の花道を飾るつもりだ。