金本“新監督”に球界から同情の声

2015年10月02日 06時00分

退任する和田監督(右)の後任として有力視される金本氏

 阪神の坂井信也オーナー(67)と南信男球団社長(60)は先月30日、大阪市内の阪神電鉄本社で“トップ会談”を行い、和田豊監督(53)の今季限りでの退団を確認。さらに次期監督候補の大物OBの金本知憲氏(47)との交渉に向け、提示する条件内容などについて話し合った。一歩ずつ誕生が近づいている金本新監督。だが、球界ではいきなり同情の声が出ている。その理由は…。

 阪神電鉄本社で先月30日、坂井オーナーと南球団社長が約2時間の会談。南社長は後任の候補について「まだこれから」とひと言。坂井オーナーも「言えません、というのが返事です。言えません。申し訳ない」と言葉を濁すにとどまったが、次期監督についての話も行われ、本命が金本氏であることの確認と、交渉で提示する条件について話し合われたのは確実だ。あとは鉄人本人の決断を待つばかり。10年連続でV逸したチーム再建に向け、いよいよ切り札である金本氏の新監督就任が近づいた中、球界で言われているのが金本氏への同情の声だ。

 あるセ・リーグ球団のスコアラーはこう話す。「まだ(金本監督で)確定ではないんだろうけど、かわいそうだよな。チーム再建を任される以上、自分が若手のころ、広島で受けたようにスパルタ式で若手を徹底的に鍛え上げたいところだろう。でも、今の阪神の若手に、そんな練習についてこれそうなヤツはいないからね。もしやれば壊れちゃう。早々にジレンマに陥ると思うよ」。卓越したトレーニング理論を持ち、生半可ではない練習量で1492試合連続フルイニング出場するなど、球界のレジェンドとなった金本氏だが「その練習に、若トラがついてこれないのではないか」というわけだ。

 さらに別のセ球団関係者もこんなことを言う。「来季、阪神は戦力も大幅に下がる。“次の人”は本当に苦労すると思う。補強といっても限界がある。主力はみんな高齢化しているし、マートン、ゴメスの助っ人コンビは残留したとしても弱点が明白で怖くない。その上、呉昇桓まで(メジャーに)出て行くかもしれないんだろ…。明るい材料は(9月28日に一軍初出場した)ペレスが結構やりそうなことだけなんだよね。かわいそうだよ、阪神だし…」。5年とも言われる長期契約でチームの立て直しを期待されている金本氏だが「それにしたって戦力が厳しすぎる」と見られているのだ。

 それだけではない。チーム内でもこう言われている。「和田監督は、初年度こそ5位だったが、その後は3年連続でAクラス。去年は日本シリーズまで行った。次の監督はハードルが高い。前監督より結果が残せなければ、周りからいろいろ言われる。うちは特殊だから…」(球団関係者)

 しかしながら、男気あふれる金本氏だけに、そんな状況こそ“ドンと来い”となることだろう。監督就任前から早くも飛び交う同情論だが、それも難なく吹き飛ばす“鉄人監督”の姿も期待したいところだ。