澤村“危険な兆候”現われていた

2012年10月06日 16時00分

 巨人・澤村拓一投手(24)が2日、人身事故を起こした。川崎市多摩区の交差点で運転する乗用車が別の車と出合い頭に衝突。相手の車の3人が軽傷を負い、澤村にけがはなかった。この日はジャイアンツ球場で行われる練習に向かう途中だった。最近は不振が続き、クライマックスシリーズ(CS)での登板も危ぶまれていた矢先の事故。そんな澤村にはいくつかの“危険な兆候”も現われていた――。

 多摩署によると、2日午前8時35分ごろ、川崎市多摩区南生田の交差点で、澤村の運転する乗用車が右側から走ってきた近くに住む会社員の男性の乗用車と衝突。男性と後部座席に乗っていた妻は頸椎捻挫で全治10日、後部座席に乗っていた女児は、頸部打撲で全治5日の軽症を負った。現場は信号のない交差点で、多摩署では澤村が一時停止しなかったのが原因とみて、自動車運転過失傷害の疑いで調べている。

 澤村はジャイアンツ球場での練習後に「私の不注意で事故を起こしてしまい、相手の方にご迷惑をおかけしました。大変申し訳ありません。今後、車の運転には十分気をつけたいと思います」と球団を通じてコメントを発表した。相手が歩行者や自転車なら死亡事故にもつながりかねない状況だったが、今回の件で球団として処分を科す予定はないという。

 一方チームでは、今回の澤村の事故をめぐって“やはり”という声も上がった。以前から危険な兆候が現われていたというのだ。

「元々、澤村は感情の起伏が激しい。今年は不振が長く続いていたこともあって、負けた試合の後ではロッカーでじっと考え込むこともしばしば。直後の車の運転は危ないと思っていた」(チーム関係者)

 実際に、1日のヤクルト戦(神宮)の試合後は球場内駐車場を、ハイスピードで走り去る澤村の車が関係者に目撃されている。その試合は0―2の6回プロ初の中継ぎ登板で3イニングを投げ7安打3失点と結果を残せず、首脳陣からCS起用に関し「この状態では使えない」と酷評された直後だった。

 こんなこともあった。4月28日の阪神戦の試合後のこと。東京ドーム内関係者駐車場の狭いスペースで、阪神の関係者がチームバスに乗り込んでいたところ、そのすぐ脇を澤村の運転するポルシェが徐行をせずに走り抜けた。

 これに阪神サイドが「何やあれは! 危ないやろ! 事故起こしたらどないすんねん!」「メチャクチャしよるな!」と激怒。本紙は一連の経緯を5月2日付紙面で報じている。

 球団はそんな澤村に対し、今後も運転を禁止しない方向だが、チーム内からは「いっそ、運転手を雇ったほうがいい」との声も。チームでは、阿部、高橋由、小笠原といった主力野手が専属運転手を雇っている。

 いずれの選手も本業の野球に集中するためという理由からだが、澤村に関しても「メンタルが不安定な状態で、運転はしないほうがいい」(チーム関係者)とこれ以上事故を起こさないためにも、対策を考えたほうがいいというのだ。

 昨年の新人王右腕も今年は不振で初の二軍落ちを経験。2年連続2ケタに王手をかけながら先発に4度失敗。9勝10敗のままだ。ピンチの今こそ周囲の声を謙虚に受け止める必要がありそうだ。