ソフトバンクがマジック2として、リーグ連覇に“王手”をかけている。現在7連勝中で、いよいよラストスパートだ。17日からの本拠地・ヤフオクドームでの4連戦を前にして、優勝が決まりそうだが、工藤監督も独自の考えで早期決着をもくろんでいるという。

 9月に入っても勢いはとどまらず9勝2敗。マジック12から、2位・日本ハムに3タテを食らわせるなど、わずか1週間でマジック10を減らす快進撃を見せている。ただ、今季から指揮を執る工藤監督がたびたび漏らすのは「マジックが減るたびに露出が少なくなってきてない?」とのセリフだ。

 ソフトバンクが優勝することは珍しくない。いくらVが決まっていないとはいえ、ここまで独走すればペナントレースの話題は食傷気味になる。それだけに「これだけの独走となった以上、一刻も早く決めてしまいたいとの思いが強いみたい」(球団関係者)。歓喜の瞬間を経て、個人成績やCS、日本シリーズに向けた戦いにシフトチェンジしたほうが盛り上がるというわけだ。

 昨季までテレビ朝日に在籍していて、メディアに精通しているというのも大きいのだろう。そんな指揮官の姿勢は球団内でも高く評価されている。「王球団会長が監督だったときも、各球団が試合のない月曜日は、チームの露出が増えるようにと自分からメディアの前に出てきてくれた。工藤監督も同じように、休日返上で顔を出してくれる。これは本当にありがたいこと」(球団フロント)

 いよいよVの瞬間は間近だ。15日にもVを迎える。