早実の“怪物1年生”清宮幸太郎内野手(16)に異例の“金属バット禁止令”が出された。

 12日の秋季東京都大会初戦となる東農大一高戦(多摩一本杉)で清宮は2打席連続本塁打と大暴れ。早実は12―2で5回コールド勝ちした。3打数3安打2本塁打5打点の大活躍に清宮は「フォームが小さくなっていたのでフォローを大きくした。金属(バット)は飛びますね」とニッコリ。4番を務めたU―18W杯では初めて使用した木製バットに苦戦しただけに笑顔を見せた。早実・和泉監督は「(清宮が)一番、得点に絡む。周りが成長するまでしばらくは3番でいく」と今後も「3番一塁」での起用を示唆した。

 そんな清宮の姿に東京都高野連関係者は「清宮君にもう金属バットは必要ないでしょう。試合も木製バットでやった方がいい」と異例の“禁止令”を出した。

 西武・中村、日本ハム・中田ら多くのプロを輩出する大阪桐蔭高は普段の練習でも木製バットを使っている。しっかりと芯で捉えないとボールが飛ばないことから打撃向上につながる。また公式戦は金属バットが使用可というだけで木製バットを使うことには何の問題もない。前出の関係者は「清宮君は打撃の基礎がしっかりとできている。その分、金属ではミスをしてもヒットやホームランになってしまう。それでは芯で捉える技術は磨けない」と指摘した。

 U―18W杯の練習で初めて木製バットを手にした清宮はW杯での不振から練習で木製を使うことを示唆していた。将来のプロやメジャーを見据えるなら、試合でも使った方が良さそうなのだが…。