中日・和田一浩外野手(43)が、今季限りで現役を引退する決意を固めた。近日中に会見するとみられる。


 今季は11日現在、70試合に出場して打率2割8分9厘、5本塁打、24打点の成績。今年6月には42歳11か月の史上最年長で通算2000安打を達成した。8月には史上3人目の両リーグ1000安打を成し遂げたものの、チームはセ・リーグ最下位に低迷し、若手への世代交代も進んでいる。


 現在も打撃の状態は決して悪くはないが、昨年11月に手術した右ヒザ、さらに痛めた左ヒザなど体調面は万全ではなく、立場的に今が引き際と考えたもようだ。


 和田は1996年にドラフト4位で神戸製鋼から捕手として西武に入団した。その後、打撃を生かすため外野手にコンバートされ、2005年には首位打者に輝くなど、球界を代表する打者に成長。07年オフにFAで中日入りし“3冠男”落合監督(現GM)の指導を受け、さらに飛躍した。


 愛称は「ベンちゃん」。ファンの人気も高く、中日の顔的存在でもあった男の決断。谷繁監督から信頼されており、今後は打撃コーチとしての入閣もありそうだ。