「第27回U―18ベースボールワールドカップ」第7日は3日、大阪市舞洲スタジアムなどで2次リーグが始まり、1次リーグでA組首位通過の日本は5―2でB組3位のカナダを下した。ここまで全勝の快進撃を続ける若き侍ジャパン。ナインの間では、すでに優勝を見据え、ディズニーランドへの“V旅行”が計画されている。清宮幸太郎内野手(早実)やオコエ瑠偉外野手(関東第一)ら東京組が地方組のエスコート役をつとめ「顔バレ上等」で遊びまくるというのだ。

 2回に先制されると、その裏、すぐに追いつき、3回には平沢(仙台育英)の勝ち越し二塁打とオコエの適時打など、5本の集中打でカナダを突き放した。投げては佐藤(仙台育英)が相手主砲のネイラーを無安打2三振に封じるなど、5安打2失点、13奪三振の完投でカナダを下した。

 開幕から6連勝の快進撃。1次リーグA組から日本、米国、オーストラリア、同B組から韓国、キューバ、カナダが進出した2次リーグは1次リーグでの対戦成績を持ち越すため、この日のカナダ戦勝利で日本は米国戦、オーストラリア戦に続く3勝目となり、4日の韓国戦に勝てば、2次リーグも首位通過が確定し、決勝進出が決まる。

 そんな日本代表ナインがモチベーションにしているのが“V旅行”だ。行き先は夢の国、東京ディズニーランド。上野(中京大中京)は「大会が終わったら、ディズニーランドに行くことが決定してますよ」と明かす。計画の中心メンバーは上野のほか、高橋純(県岐阜商)、船曳(天理)、小笠原(東海大相模)、オコエ。この5人が20人全員が参加できるよう呼びかけていくという。

 大会終了後、メンバーはそれぞれの地元に帰ってバラバラになってしまうが、彼らの絆は消えない。今大会中、メンバーはLINEのグループ「U―18 JAPAN」を作ってやりとり。集合時間や、相手投手の動画などを共有するほか「コンビニ行く人いる?」などの会話にも使われている。唯一、高橋樹(花巻東)だけは野球部で禁止されているため不参加だが「用事はメールで送ってもらっている」(高橋樹)という。LINEでつながっていれば、どこからでも集合できるというわけだ。

 東京に不慣れな地方組も、東京圏に詳しいオコエや清宮がナビゲートできる。周囲から「ミッキー」の愛称で呼ばれる高橋樹は「ディズニーに行ったのは小学校のころ。オコエたちがいるなら安心です。みんな行くなら僕も行きたい」と笑顔を見せ、シャイなイケメン左腕の成田(秋田商)でさえ「関西なら遠いけど、東京なら行きます」という。

 プロ注目のドラフト候補がこぞってディズニーランドを闊歩するとあっては周囲の目も気になるところ。それこそお客さんに囲まれて楽しめないことにもなりかねないが、そんな懸念も上野は「それはわかってますよ。バレてもいいってみんな言ってますから!」と一笑に付す。バレることなんかより、優勝の喜びを爆発させたい…。大会後は普通の高校生に戻り、大はしゃぎするつもりだ。