甲子園での試合前練習中にドローンを飛ばし、厳重注意を食らった阪神のマウロ・ゴメス内野手(30)は2日の広島戦に4打数無安打の大ブレーキ。苦手の広島・前田に2三振を喫するなど、全くいいところなしに終わった。試合は1―5で敗れた。

 これで今季のゴメスは前田に6打数無安打、4三振。相手のエースを打ってこそ主砲の役目なのに、飛ばしたのは打球ではなく「ドローン」だけではシャレにもならない。試合後は報道陣の問いかけには一切応じず、通訳が「今日は何もないです」とだけ話した。さらに帰宅のためのタクシーを待つ間も下を向いたまま無言を貫いた。

 ここにきてゴメスの不振は深刻化している。もっか、阪神は2カード連続負け越し中だが、2日の広島戦を含めた直近5試合でゴメスは19打数4安打、2割1分1厘と4番の期待に応えられていない。

 試合後、和田監督はゴメスについて「ボールの見極めができていない。焦りと力みがあるから状態が上がってこない。一度、原点に返らないといけないな。打順を下げる? いずれにしてもこのままではいけない。何らかを考えていかないと…」と不動だった4番からの打順降格も示唆した。

 グラウンド内外で周囲を悩ませっぱなしのゴメス。昨年打点王に輝いた助っ人も今やその評価はガタ落ちだ。