苦戦が続くデーブ楽天。そこには現場介入を公言した三木谷浩史オーナー(50)の影がチラついている。

 このシーズン終盤にきて大久保博元監督(48)率いる楽天は6連敗を喫するなど、春からパ最下位を独走してきたオリックスに23日現在で1ゲーム差と背中まで迫られている。

 そんな中、球団関係者は「オーナーの発言が大きく影響している」と声を潜める。三木谷オーナーが一部スポーツ紙のインタビューで堂々と現場介入を認めたことが尾を引いているという。

 コーチの1人は二軍から若手選手が上がってくると「今回の昇格は(大久保)監督(の意見)だから」と推薦者をわざわざ明言している。責任の所在がハッキリしないための、いわば苦肉の策だ。

 その影響はベンチワークにも及んでいる。大久保監督は23日のソフトバンク戦(コボスタ宮城)で初回に3失点した先発・川井を1回であきらめ、2回から菊池と交代した。大久保監督が以前から示唆していた「第2先発」を実行した形。結果的に菊池が5イニング無失点で試合を立て直したが「誰が指示をしているのか分からないから、選手も疑心暗鬼になる」(前出の関係者)と、選手たちもプレーに集中できない状況になっているという。

 先月30日に田代富雄打撃コーチ(61)がシーズン途中で電撃退任。三木谷オーナーの現場介入が取りざたされたが、その影響はやはり大きかったようだ。