九国大付・楠城監督「清宮のスイングにホレボレ」山本武白志「プロに行きたい」

2015年08月18日 11時00分

1安打に終わった山本(左)。右は2試合連続ホームランの清宮

【ズームアップ甲子園(第12日=17日)】準々決勝、早実(西東京)8−1九州国際大付(福岡)

 九国大付ナインが胸を張って甲子園を去った。注目の一戦となった早実との準々決勝は、3本塁打を含む12安打を浴び8失点。自慢の打線は相手先発・松本の前に1点に封じられ、4強入りを逃した。昨年は初戦敗退。リベンジを胸に臨んだ聖地で3勝を挙げたが、4強の壁は高かった。

 九国大付の先発マウンドに上がったのは、背番号11の野木。3回戦で完封した左腕・富山ではなかった。楠城監督は「対戦が分かった時点で決めていた。何とか3、4番を抑えようと思っていた」と話した。野木は初回を3者凡退に抑えたが2回、富田に左翼ポール直撃の2ランを打たれ主導権を与えた。4回は清宮のソロ、富田の2打席連続2ランなどが飛び出し、一方的な展開に持ち込まれた。

 指揮官は「早実打線は抜け目がなく、引きつけてしっかり打ってくる素晴らしい打線だった」と脱帽。2戦連続の一発を放った清宮には「スイングの軌道を見てホレボレした」とうなった。清宮対策として「インコースをしっかり攻めないと。外で外で抑えられる選手じゃない」と厳しい内角攻めをバッテリーに求めていた。清宮にとらえられた1球はインローの直球。プロ野球の世界に長い間身を置き、昨年、高校球界に“転身”した指揮官も16歳の新怪物を大いにたたえた。

 試合は、九国大付が誇るスラッガー山本武白志とスーパー1年生・清宮の“大砲対決”という構図で注目を浴びた。この日、山本は4打数1安打。2長打1打点と結果を残した清宮に軍配が上がった。九国大付の4番は「(清宮の本塁打の当たりは)打った瞬間にいったと思った。1年生の打球ではない」と舌を巻いた。それでも山本はこの夏、聖地で3本のアーチを放った。「悔しいことは悔しいが、やりきった。3年間で一番いい打撃ができた」と、甲子園での大暴れに達成感を見せた。「プロに行きたいと思っています」と次なるステージを見据える武白志。人前では決して涙を見せないという17歳は「完敗です」と、かすかな笑みを浮かべて聖地を去った。

 元プロの視点で選手の長所を伸ばし、鍛え上げたも楠城監督も「相手が上でした」と潔かった。ベスト4には手が届かなかったが「新生九国大付」は甲子園で確かな足跡を残した。