【ズームアップ甲子園(第12日=17日)】準々決勝、早実(西東京)8−1九州国際大付(福岡)

 お立ち台に上がったのは2試合連続本塁打を放った清宮ではなく、6番・二塁の富田だった。

 2回一死一塁で初球の直球を振り抜くと、打球は左翼ポールを直撃する先制2ランとなった。4回、清宮に本塁打が飛び出した後の一死二塁の好機では、3ボールからの4球目を積極的に振りにいき、右翼席へ2打席連続となる2ランをズドン。4打点を叩き出す大活躍で、チームをさらに勢いづかせた。「少しは貢献できたかなと、うれしく思います。(歓声は)とてもうれしかったです」と謙虚に喜んだ富田だが、闘志はメラメラと燃やしていた。

 1回戦と2回戦では1本ずつ適時打を放っていたが、東海大甲府(山梨)との3回戦(15日)では5打数無安打と大ブレーキ。「西東京からつなぐ打線で来ていたんですけど、自分が機能していなくて…。ここまで考えすぎてしまって全く打てていなかったので、無心でいこうと思った。やっとチームに貢献できてよかった」とニッコリ。

 早実打線では3番・清宮が“命名”した4番・加藤、5番・金子のクリーンアップ「トリプルK」が注目を浴びているが、富田は「彼らがつくってくれたチャンスをものにできるように、ずっとやろうと思っていた」と、この日は存在感を示せたことで安堵の表情を浮かべていた。