マーリンズのイチロー外野手(41)は15日(日本時間16日)のカージナルス戦に2番・右翼で先発。1回に右前打を放ち、メジャー歴代2位のタイ・カッブ(タイガースなど)の4191安打を日米通算で超えた。

 敵地のファンから大きな拍手を受けたイチローは、ヘルメットを脱いで祝福に応えた。3回にも内野安打を放ち4193安打とし、ピート・ローズ(レッズ)の持つメジャー最多の4256安打まで残り63本とした。

 米メディアもこの偉業を大々的に伝えた。マーリンズの地元紙マイアミ・ヘラルド(電子版)は「イチローは永遠の規則正しい行進を続けている」と年齢を感じさせないプレーだと称賛。「日米通算だが彼が(歴代1位の)ローズやカッブに匹敵する打者であることに間違いはない」と祝福した。サン・センチネル紙(電子版)は「マーリンズはイチローに来年の記録(メジャー3000安打)達成へ窓を開ける」と再契約を望む記事をアップした。

 またボストン・ヘラルド紙やワシントン・タイムズ紙などはAP通信が配信した「スズキは非公式ながらカッブを抜いた」との記事を掲載。「敵地でのスタンディング・オベーションはイチローにとって想定外だった」「彼は野球の歴史であり、1920年にシスラーが作った年間257安打を(2004年に)破ったことでも知られる」とイチローの偉業をたたえた。

 さらに米スポーツ専門局ESPN(電子版)は「イチローがカッブを覆い隠したことを覚えておこう。両者は走攻守に優れた点でリンクする」と評価。そして「イチローがメジャーに与えたインパクトを考慮すれば、日本での記録をカウントしてもいいのではないか」と提言した。

 16日(同17日)のカージナルス戦にイチローは8回途中から右翼の守備に就き、9回は中飛に倒れた。チームは6―4で勝った。