打線援護なく8敗…中日首脳陣を悩ます「怒らない男」バルデス

2015年08月13日 16時00分

8回に勝ち越しを許し、ベンチに引き揚げるバルデス

 6月20日の巨人戦(東京ドーム)で左ヒジを痛め、戦列を離れていた中日のラウル・バルデス投手(37)が、12日の阪神戦に復帰登板したが、8回3失点で8敗目を喫した。

 バルデスは開幕からいい投球を見せながら、なぜか打線の援護に恵まれなかったが、その流れは故障明けも変わらない。この日も7回まで1失点の好投を見せたが、打線はわずかに1点を奪うのみで援護なし。8回二死から、こらえきれず3連打を浴びて勝ち越しを許してしまった。この不可思議な現象には「バルデスのときはなかなか点が取れないでゲームが進んでいく。結局、バルデスに負けがつく形が本当に多い」と谷繁監督も首をひねるばかりだ。

 悪循環にもなってきた。この日、7回で球数は99球。故障からの復帰、さらには次回登板を考えれば、そこで交代でもおかしくなかった。あえて続投させたのは本人が「まだ、いける」と申告したこともあるし「しっかり投げられていた」(谷繁監督)というベンチの判断もある。しかし、それだけではなく「勝たせたかった。早く降ろしたら勝ちがつかない」(友利投手コーチ)との首脳陣の人情もあった。7回を投げ終えた場面ではまだ同点。そこで降板しては勝ち投手にすることはできない。そんなジレンマがベンチに生まれているのだ。

 人生で怒ったことがないというエピソードのあるバルデスは「8回を抑えていたら何とかなっていた」と打線に不満を漏らすどころか、自分の投球を猛省。首脳陣はますますバルデスの交代のタイミングに頭を悩ませることになりそうだ。