<広島2-8阪神(5日)>広島は5日、阪神戦(マツダ)に2―8で敗れ、連勝は2で止まった。先発に抜テキされた中村恭は味方のまずい守備もあって、4回途中5失点で降板。打線も“天敵”となっている阪神・能見に対し、会沢の2ランのみに抑えられ、8勝目を献上。相性の悪さを露呈してしまった。

 またしても苦手克服とはいかなかった。阪神・能見に対し、打線は初回の丸の二塁打以降は6回まで1本の安打を打つことができず。8回に会沢の6号2ランでようやく得点したものの、攻略することはできなかった。この試合前まで今季3勝を献上するほど、赤ヘル打線にとって能見は苦手な相手。5度目の対戦でもリベンジとはいかず、対広島戦での防御率を1・69とされてしまった。

 今季の赤ヘルは中日・八木に2勝を献上するなど“サウスポー恐怖症”に悩まされている。チーム打率ではリーグでトップ争いを演じているものの、なぜか左投手には弱いという課題が残っているのだ。このままでは他球団がここぞとばかりに左腕をぶつけてくる可能性があるだけに、早めに苦手意識を解消したいところだ。

 投手陣も虎打線を抑えることができなかった。2年ぶりに先発のチャンスをつかんだ中村恭は2回、マートンに一発を浴びて先制点を許すと、3回にはロサリオ、グスマン両助っ人に足を引っ張られて2点目を献上。さらに4回には3者連続で二塁打を浴びて2点を失い、なおも一死三塁のピンチを招いたところで無念の降板となった。昨オフは同期入団の福井とともに自主トレするなど並々ならぬ意気込みで今季に臨んだ。巡ってきたチャンスに佐々岡二軍投手コーチからは「ダメならダメなりに抑えられるように頑張れ」と送り出されたが、快投とはいかなかった。

 後を受けた3番手の永川も3点を奪われるなど投打にいいところなく終わった赤ヘル。特別ユニホームを着て臨む今日6日の試合は負けられない戦いになる。