ソフトバンクが4日の2位・日本ハム戦(ヤフオク)に7―2で勝利して6連勝。ゲーム差を今季最大の9・5として、早くもマジック点灯にリーチをかけた。

 作戦が見事にハマって大谷を完全KOした。4回まで1安打9三振。それでも思惑通りに進んでいた。戦前に語っていた工藤監督の青写真は「初回で1、2、3番のうちの誰かが、直球をカーンと打てれば、あれ? 今日は直球が走ってないのかな?ってなるからね」。この日のトップバッターには直球に強い明石を抜てき。すると明石は起用に応え、156キロの直球を中前に運んだ。「あの1本で変化球が増えたというのはあるだろうね」(藤井打撃コーチ)。後続こそ断たれたが、攻略の種はまかれていたという。

 2回から4回は完全に抑えられたが、大谷も前回5失点した鷹打線に対する警戒は強い。そして直球が狙われているのは明白だ。「変化球の中でも、特にフォークが多かったから、5回あたりからは少し球威が落ちていた」(チーム関係者)

 まんまと5回に直球をとらえての2本の長打が飛び出して逆転に成功。同点に追いつかれた7回には変化球一辺倒となったところをめった打ち。5安打を集中させてKOした。

 作戦成功に鷹ベンチからは「あれだけの直球があるんだからね。こっちからしたら、いくら直球を狙われていても、直球で押すというくらいのほうが嫌だけどね」との声も。工藤監督は「調子が悪いときにでも打っておくことで、怖さを芽生えさせられたらと思う」と話したが、すでにその意識は植えつけていそうだ。