最速162キロの直球をはじき返せ! 2位・日本ハムを本拠地ヤフオクドームで迎え撃つソフトバンク・工藤監督が3日、初戦で対戦する大谷の攻略法の一端を明かした。5日にも点灯する可能性がある優勝マジックには興味なし。目の前の一戦となる今日4日の初戦で難敵でもある二刀流右腕を叩く。

 工藤ホークスが2位日本ハムとのマジック点灯をかけた3連戦に臨む。現在、貯金30で眼下のライバルとは8・5ゲーム差。2連勝なら優勝マジック38が、1勝1分けでも39が点灯する。

 それでも鷹の指揮官は淡々としたものだ。「選手のときはマジック38とか、39とかは考えてなかった。5を切るくらいにならないとね。実感は湧いてこない。今は目の前のことに精いっぱいだし、1個勝ったら、また明日だから。先発ローテーションとかは先のことまで考えるけど(マジックを)あまり意識してもね。そんな時期じゃない」

 ただ、目の前の試合となる今日4日の初戦で対戦する大谷との“第3ラウンド”については自然と熱を帯びた。今季の対戦は2度あるが、4月12日(熊本)は初回に無死満塁をつくりながら7回2安打無失点に抑えられ、5月22日(札幌ドーム)は5点を奪いながらもチームは敗れ、二刀流右腕に土をつけられていない。

 過去の対戦を振り返りつつ、指揮官は勝機について「前回は打ち崩したというか(大谷が力を)抜いたんだよね。熊本での試合もそうだけど(チャンスは)初回だよね。そこで1本出るか出ないか」と分析。その上で「なんだかんだ言っても真っすぐを打たないとダメ。(相手の配球に関しても)後手に回るのではなく、先手を打てれば、こっちのペースになる。初回で1、2、3番のうちの誰かが真っすぐをカーンと打てれば『あれっ? 今日は走ってないのかな?』って大谷君もなるからね」と持論を展開し、立ち上がりの直球狙いこそが攻略の糸口であることを明かした。

 大谷とは残す直接対決での対戦はもちろん、どのような形であれCSで対戦する可能性がある。攻略できれば、マジック点灯以上に大きな意味を持つ。工藤ホークスが3度目の正直で、リーグ戦無敗の右腕に黒星をつける。