阪神の不敗神話男・江越…由伸もキヨシも注目

2015年07月30日 16時00分

9回一死二塁で勝ち越し二塁打を放った江越

 阪神の新人・江越大賀外野手(22)の勢いが止まらない。「7番・中堅」で出場した29日の中日戦(ナゴヤドーム)では、4号同点ソロ&決勝二塁打のワンマンショーでチームの首位キープに貢献。江越が打点を挙げれば虎は7連勝中、一発を放てば4戦全勝だが、この話題の男に、敵であるDeNA・中畑清監督(61)と巨人・高橋由伸外野手兼打撃コーチ(40)が何と…。

 

 スタメン復帰した21日の巨人戦から7試合で4度目のヒーローインタビュー。虎の「救世主」となった江越は「(本塁打も勝ち越し二塁打も)初球からいくと決めていた。そういうスタイルなので、両方の打席でできてよかった。まだまだチームに貢献していきたい」と新人らしい、汗だくの表情で話した。

 

 若手の台頭がないと散々言われてきた阪神に、ようやく現れた希望の星。和田監督も「初めて見る球を、ひと振りで仕留める。そういう気持ちを忘れてほしくない。江越の状態がいいから、下位(打線)が厚くなっている」と目を細める。しかも、江越が打てばチームも勝つから笑いも止まらない。

 

 駒大出身。走攻守三拍子揃った即戦力野手として期待され、ドラフト3位で入団したが、プロの壁にぶち当たって、不振や拙守で今季は3度も二軍落ち。チーム内からは「期待が大きかったか…」との声も出ていた。

 

 そんな不安を吹き飛ばす現在の働きぶりだが、この活躍を開幕前から予言していたのが巨人の高橋由。「江越は楽しみですよ。他にはいない、いいスイングをしている。巨人と同じで阪神でも、なかなか若手が出る機会は少ないけど、うまくチャンスを物にすれば、すぐに伸びる選手。肩が強いのも広い甲子園なら魅力がある」。こう言い切っていた。

 

 江越にとって駒大の大先輩であるDeNAの中畑監督もそう。「遅い球でも崩されずに振り切れる。怖い選手になるよ」と高評価していた。江越には昨年12月の駒大のパーティーで「プロの壁にぶち当たれ」「目立つ選手になれ」など直接ハッパもかけていたそうで、現在の覚醒ぶりには「先輩(自分)の前では打つなと言いたいね」と、うれしそうに話す。

 

 それどころか「俺みたいな絶好調男にならないといけない。3度も二軍に落ちて、また上が使おうとなるのは、とにかく前向きで下を向いてないからだろう。それは俺がミスター(巨人・長嶋茂雄終身名誉監督)にしてもらったことと同じ。元気だから他の若手よりチャンスが多かった。同じようになればいい。(江越は)口下手だけど、俺も最初はそう。阪神で絶好調~ってやれ!」と、敵であるにもかかわらず「新絶好調男」の襲名まで厳命する。

 

 高橋由の言葉も中畑監督の熱いゲキも、江越にとっては大きな励みになることだろう。虎の江越フィーバーは、まだ始まったばかりだ。

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