【マツダオールスターゲーム2015】全セの指揮を執る巨人・原辰徳監督(56)が、シーズンと同様に選手の起用法に頭を悩ませている。

 今年の球宴にかける思いは、これまでとはひと味違う。「できれば交流戦でやられた分、総合力で(勝ちに)いきたい。バランスがいいと思う」。交流戦ではリーグ全体で44勝61敗3引き分けと大きく負け越しただけでなく、巨人としても7勝11敗の11位に低迷。その後の大混セを演出してしまっただけにリベンジに燃えているわけだ。

 パにひと泡吹かせるべく期待を寄せるのがDeNAの筒香だ。当初の構想では2戦とも4番・左翼でスタメン起用する考えだった。球宴前最後のDeNA3連戦で筒香には11打数8安打、1本塁打、2打点とめった打ちにされ「力で(4番を)取ったのではないでしょうか。若いけど円熟期に入りつつある」と、その実力を認めていた。

 ただ、15日の対戦で田口が右ヒジに死球を当てた影響から2戦ともDHでの出場となる可能性が浮上。さらに初戦で起用するつもりだった中日・大野が15日のヤクルト戦(ナゴヤドーム)に先発したため2戦目にスライドすることに。シーズン序盤に阿部を捕手に戻したように、当初の構想は土壇場になって狂いが生じている。

 仮に台風接近の影響で初戦が中止になるようなら2戦目のオーダーをすべて練り直さなければならず、原監督の心労は増す。指揮官の宿命とはいえ、気の休まる暇はないようだ。