中日は15日のヤクルト戦(ナゴヤドーム)に1―3で敗れた。1995年以来、20年ぶりとなる屈辱の前半戦最下位ターン。谷繁元信監督兼捕手(44)は「トータル的に結果として借金(8)で終えたことは良くない。勝ちゲームで7、8、9回に逆転された試合が何試合かあった」と、リリーフ陣の不調を厳しい戦いになった要因のひとつに挙げた。

 今季は8回を任せるセットアッパーに又吉、最終回の守護神は福谷と決めてシーズンに臨んだ。しかし、又吉は開幕戦でいきなり3点リードを守れずリリーフに失敗すると、その後もことあるごとに大事な場面でミスが続いた。開幕当初こそ順調だった福谷も又吉同様にリリーフ失敗のケースが続出。9日の阪神戦(甲子園)で3つの四球を出してサヨナラ負けを喫するとついに守護神の座を剥奪された。

 現在は代役として田島が抑えを任されているが、後半戦に向けて森ヘッドコーチがこのリリーフ問題について、こう話した。「(抑えは)決めない。決めて成功しているうちは良いけど、3人(田島、福谷、又吉)のうち、誰かを使う。相手のオーダーを見ながらとかな」。“日替わり守護神”でいくという。

 精神的な負担を3人に振り分けて、軽減する狙いがあるのだろう。とはいえ、かつての優勝チームには必ず「勝利の方程式」があった。それがチームに安心感を生み、さらなる白星にもつながる。日替わりではそうしたメリットもない。リスクの大きい“日替わり守護神”で果たして浮上できるか。谷繁監督の采配に注目だ。