巨人連夜の大炎上に、原辰徳監督(56)もプッツンだ。14日のDeNA戦(横浜)は、先発の杉内が5回途中5失点の大誤算。後続も打ち込まれて3―10で大敗を喫した。

 相手のルーキー左腕・石田から奪った3点のリードは、あっという間に吐き出された。4回に4安打で一気に同点を許した杉内は、5回にも一死一塁で相手の4番・筒香に特大2ランを被弾。原監督は苦悶の表情で交代を告げたが、主砲の一撃で火がついたベイ打線を2番手・香月も止められない。打者一巡の猛攻を受け、結局この回に7点を献上し、勝負が決した。

 対DeNAはこれで5連敗。屈辱的な敗戦に、試合後の原監督は怒りを通り越し、あきれた表情で会見場に現れた。背信の杉内については「見ての通りだね!」と切り出すと「3点先制して、4回、5回! 5回持たず、逆転!」と不気味な薄ら笑いを浮かべながら、バッサリと斬り捨てた。

 投手陣は2戦で計32安打を許した。なかでも4番の筒香には、この日の決勝弾を含み9打数6安打とメッタ打ちを食らった。今季通算でも4割1分2厘、4本塁打、14打点と巨人は完全にカモ。指揮官は「情けない。打たれすぎ。プロとして非常に恥ずかしい」と厳しい言葉を並べた。

 昨年までも乱打戦が多かったこのカードだが、貧打に苦しむ今季は打ち勝つことができない。投手陣からは「数字(防御率)が悪くなるだけだし、みんな『DeNA戦は投げたくない』というのが本音です」という声も漏れた。勝率5割に逆戻りした試合後、コーチ陣は緊急ミーティングを開いて対策を練った。15日は前半最終戦。ベイ打線の勢いを止め、借金ターンを避けることはできるか…。