目指せ、CM王――。DeNA中畑清監督(61)がナインに一風変わったゲキを飛ばした。

 13日、ヤクルトと並んで3位タイだったDeNAは巨人戦(横浜)に7―4で勝利し単独3位に浮上。初回、1番梶谷と2番松本の2者連続本塁打で2点を先行。その後もバットの勢いは止まらず、16安打の猛攻で首位・巨人に打ち勝った。これで借金は2となり、巨人とのゲーム差は1・5。それでも、わずかの連敗で一気に最下位転落もあるだけに気が抜けない戦いが続く。

 そんな中、指揮官は「オレはオロナミンC(大塚製薬)のCMに12年間出続けた。引退した翌年も使ってもらったんだ」と自慢すると「今は国内でプレーする選手で全国CMに出られる選手はほとんどいない。プロは副業でも稼げないとダメだ」とバッサリ切り捨てた。

 確かに近年はイチロー(サトウ製薬、ユンケル黄帝液等)やダルビッシュ有(久光製薬、エアーサロンパスEX等)など全国CMに起用されるのはほとんどがメジャー組。一方、巨人の人気選手だった中畑監督は大塚製薬以外にも伊藤ハム、オートバックスなど数多くのCMに出演。全国区の人気者ならではの活躍だった。

 指揮官の指摘の裏にはCM界から指名されるスターがチームにいないことへの危機感がある。幸い「マツダオールスターゲーム2015」(17、18日)にはDeNA史上最多となる山崎康、筒香ら5選手が選ばれた。「オールスターで活躍すれば注目も集まる。どんどん名前を売ってきてほしい」という指揮官の思いは果たして成就するか。