2度目完封!菅野の直球覚醒呼んだ「あの一発」

2015年07月06日 16時00分

中日を5安打完封した菅野

 巨人・菅野智之投手(25)が5日の中日戦(ナゴヤドーム)に先発し散発5安打に抑える好投、今季2度目の完封勝利で7勝目を挙げた。直球を柱とした見事な投球に、原辰徳監督(56)も「変化球に頼ることなく、パワーピッチングという中でナイスピッチングでした」とたたえたが、その裏には菅野を“覚醒”させた一本の本塁打があった。

 

 菅野は「最後まで投げるつもりでした。何度やっても完封は気持ちがいい」と胸を張った。この試合を通して自信を深めたのが直球だった。登板までの調整期間を腕の振りのチェックと、ボールの軌道や質を高める練習に費やしたことが奏功。「前回より格段にいい」と語るまで高めて臨んでいた。

 

 これにはキッカケがある。前回、6失点でKOされた6月28日のヤクルト戦(神宮)。味方が4―3と逆転した直後の5回だった。無死一塁で山田に打たれた2ランは、内角低めへ「狙い通り」だったシュートを完璧に打たれたものだった。試合後は「細心の注意を払って最悪の結果になった。自分としてはダメージでかいです」とうなだれ、なかば自信喪失状態にまで追い込まれた。

 

 ここまで打ちひしがれた菅野も珍しい。後日“ダメージ発言”の真意を改めて問うと、菅野は「鋭いですね」とポツリ。さらにこう続けた。「あのホームランにしても正直、いい所ですよ。ギリギリのとこ。それを打たれたからダメージでかかったんです。内野ゴロを打たせたいから内角に投げたけど、相手も(内角を)待ってたと思う。確かに(互いに)読み合いはあるんですけど、それを抜きにして相手が真っすぐ待っているところで、真っすぐ投げてファウルになったり空振りを取れるようになれば、こんなに楽なことはない。だからこそ真っすぐで勝負しないといけないなって改めて思ったんですよ。真っすぐだなって…」

 

 改めて痛感させられた直球の重要性。「ここまで言って、次の試合で変化球ばかりだったら東スポさんのネタになっちゃいますね」とジョーク交じりで語っていたが、菅野はしっかり結果を出してみせた。初回、いきなり二死満塁のピンチを迎えたが、迎えたエルナンデスを直球で空振り三振。両軍無得点で迎えた4回も、二死三塁で高橋周をストレート1球で三飛に打ち取った。原点に立ち返り、結果に還元させた。

 

「まだまだ勝ちます」と宣言し球場を後にした背番号19。頼もしい限りだ。